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特集:ARATA ー和紙だからできること

 

和紙という素材を用いて、
京都でものづくりを展開するARATA(アラタ)。
そのコンセプトは、「和紙にもできること、和紙だからできること」。

和紙と金箔や銀箔を組み合わせた、シンプルながらどこか温もりあふれる
アクセサリーは、和紙ならではの軽さと、適度な丈夫さを兼ね備えた一品。
この度、そんなARATAから
ZUTTOが特別にオーダーした別注シリーズ「ネコヤナギ」と、
新アクセサリーシリーズが登場します。

和紙という素材の魅力と、その背景にあるものづくりのストーリーを
もっと深く知りたくて、京都にあるARATAのアトリエを訪ねました。

 

 

京都の中心街から地下鉄に揺られること少し、
ARATAのアクセサリーが生み出される場所は
「ナカミチアトリエ」という建物の中にあります。

一歩足を踏み入れると、そこはARATAのアイテムが並べられたショップ。
その奥がアクセサリーを製作するアトリエになっています。

適度な間隔をとって配置された什器と、
窓から差し込む秋の日差し。
そして、柔らかな光を投げかける和紙のアクセサリー。

 

 

 

 

 

 

 

 

——素敵なアトリエですね。こうやってARATAのアクセサリーが
一堂に会しているのを見ると、世界観が伝わってきます。

 

ありがとうございます。京都のこの辺りはもともと
染色の工房がたくさんあって、
今でもその看板が残っているところが多いんです。
廃業してしまっているところも多いですが…。

こちらのアトリエ兼ショップも、もとは別の工房として
使われていた建物の一室で
少しずつ手を入れながら空間づくりをしてきました。

初めて作ったお店は、本当に本当に小さなスペースしかなくて、
一度にお客さん一人しか入れなかったくらい(笑)
ショップという空間づくりも試行錯誤の連続です。

 

 

 

 

 

——どんなお客さんがいらっしゃるんですか?

 

京都の中心からは少し離れているので
ふらりと立ち寄る一見さんは少ないですね。
そういう意味では、雑誌やメディアでご覧頂いた方が
興味を持ってくださって、お見えになることが多いかもしれません。

ショップは水曜定休としているんですが、
隣のアトリエで製作しているとコンコンとノックの音がして、
誰かなと思うとお客さんだった、ということもありますね。

わざわざここを目掛けて来てくださるのは
とても嬉しいことです。

 

 

 

 

 

——ご夫婦で運営されているブランドですが、
お二人とも京都のご出身ですか?

はい、二人とも京都の出身です。
アクセサリーの製作とお寺巡りがライフワークで、
仕事もプライベートも文字通り二人三脚ですね(笑)

ARATAとして展示会に出展するために
夫婦で東京に出向くことも多くなりました。
つい先週も百貨店さんでの催事で東京に行っていまして。

 

—本当に二人三脚ですね。デザインや製作も全てお二人で?


はい、僕が企画やデザインから製作まで一通り手を動かしつつ、
彼女も一緒に製作を手掛けています。

二人で作るのには、やはりボリュームもスピードも
限界がありますが、規模的な成長よりも
自分達で本当に納得がいくもの、受け手に納得頂けるものを
作れているかどうかをいつも考えてしまいますね。

 

 

 

——本当に納得がいくもの、ですか。

はい、こう見えていつも不安でいっぱいなんですよ。
新作のデザインはどうしようか、
ブランドの進むべき道は、本当にこれで良いんだろうか、って。


——考えごとって、じっとしているようで
かなりエネルギーを使いますよね。

そうですね。でも、考えずにはいられないというか。
最近、ちょうどこのアトリエに歩いて通える場所に
自宅も引っ越しまして、
寝ても覚めても、仕事のことばかり考えてしまってます。
朝はここ(取材でお邪魔したアトリエ脇の打ち合わせスペース)で
机に座って一人でデスクワークを片付けて、じっと考えごとをします。

でも、不安があっても絶えず考え続けられるのは
向上心も失わずにいられるからだと思います。

 

 

 

 

 

——何か、デザインや製作のインスピレーションになっているものはありますか?

お寺めぐりが好きだったり、
京都という場所柄もあったりで、いろいろと
目に入るものから影響を受けるというのはあると思います。

でも、本や雑誌から目に飛び込んでくる色って、
全部’主張する’色なんですよね。
商業的な意思を持ってそこに置かれた色というか。
そういうものからは、あまりインスピレーションは受けないですね。

それよりも、何となく散歩の途中でサッと目にしたものとか、
美術館で見た絵の色とか、そういうものの方がずっと好きです。

ただ、同じ美術館でも、京都にいると
今はどこの美術館も華やかな「琳派」をフォーカスしているので、
それはちょっと違いますね(笑)
そういったものよりは東京で出張のついでに
寄り道した美術館なんかの方が好きかなぁ。

 

 

 

 

——確かに、主張しない色の方が魅力的に見えたりしますね。


それと、これはインスピレーションというのとは違いますが
こうして自分で手を動かしてお客様が身につけるアクセサリーを作っていると、
人の手が加わった製作物の全てに、どれくらいの時間や労力が
かかっているのか、目に見えない部分を想像する癖がつきました。
職業病ですね(苦笑)。

例えば、私達が作っているアクセサリーも、
素材となる金具や和紙が私達の手元に届く前、
何人もの工場や職人さんの手を経ています。

その分人の手の温度や時間が積み重なっているというか。

だから、自分たちの作るものが適正で正直な
価格なのかどうかはいつも慎重に考えているんです。

 

 

 

 

 

 

——適正な価格、ですか。

はい、自分たちの手仕事に対する適正な価格を付けるということです。
作り手である自分達が、このクオリティでこの価格なら、と納得した上で、
そして、受け手であるお客様にも、同じように感じて頂けるのが
理想だと思うんです。

ここにストップウォッチがあるんですが、
これで製作にかかる時間を計って、
適正な価格になっているかどうか
確かめるようにしています。

 

 

 

——ブランディングに対する深い考えと
受け手に正直に向き合う姿勢を感じます。
中村さんの肩書きは「和紙デザイナー」となっていますが、
今後の展望や夢は、ありますか?


今は女性向けのアクセサリーを主に手がけていますが、
和紙の魅力はこれにとどまりません。
もっともっと、形を変えていける可能性がある。
実は、今被っている帽子も和紙で作ったものなんですよ。

アクセサリーは、和紙に箔を貼ることで造形していますが、
今後は和紙を布のように縫って生み出す造形もしてみたいです。
ちょうど、いつか実現できたらな、と思ってもうアトリエにミシンを置いてあります。

製作物の形態やアイテムの種類にかかわらず、
ARATAというブランドとして、和紙の魅力を
感じて頂けたら、とても嬉しいですね。

 

 

 

ARATAを手がける中村さんご夫妻。


取材中には、美味しいコーヒーと
近所のパン屋さんで買って準備してくださったという
懐かしい味のクリームパンをご馳走になるというシーンも。
柔らかな笑顔が印象的で、お二人で並んでアクセサリーの製作を
される背中がとても素敵でした。

 


 

 

今回の別注シリーズの企画は、
最初にARATAさんから箔の色見本を送って頂くところから
スタートしました。

定番シリーズから感じ取れるARATAの世界観はそのままに、
ベーシックながらも、ちょっと特別な感じ、
そして冬に似合うアクセサリーシリーズをお届けしたいという想いでした。

 

 

そこで選んだのは、和紙と銀箔のシンプルな組み合わせ。
白に近いシルバーの銀箔がまだらに付いているのが特徴。
早春に、柔らかく美しい穂を見せるネコヤナギをイメージしています。
ピアス2種とネックレス1種の展開です。

 

【別注】ゆれるピアス(ネコヤナギ) JPA 1582

 

【別注】ネックレス(ネコヤナギ) JPA 1581

 

【別注】2粒箔玉(ネコヤナギ) JPA 1583

 

 

 

 

別注アイテムと一緒に、ARATAの新シリーズもご紹介。
こちらも白のボールと銀箔のシックな組み合わせに
ゴールドのチェーンや金具が冬の装いに彩りを添えます。
ネックレス1種とブレスレット2種をご用意しました。

ネックレスは襟ぐりのすっきりとしたニットや
フェミニンなワンピースに合わせて、
ブレスレットはコートの袖から覗かせて華奢な印象に…。
お好みのコーディネートをお楽しみください。 

 

ネックレス JPA1579

 

ブレスレット JPA1595

 

ブレスレット JPA1593

 

 

 

投稿者: 斎藤 日時: 2015年11月18日 11:00 | permalink

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