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今も昔も。暮らしを彩る染めもの

 

見るのも美しい染めもの。
日本の染めものの代表といえば着物。
艶やかに彩られた着物は
今なおたくさんの人を魅了しています。
また、他の国に目を向けてみると、
同じように衣服や布を染めてきた文化と技術があります。
今回はそんな染めものの技術を
ヨーロッパと日本という視点から見てみます。

 

 

 

 

そもそも「染める」という行為には
色や絵・文字といったモチーフを写し出すことで
見た目の美しさだけでなく、
相手に情報を伝えるという役割を果たしてきました。
今は機械によって様々な色やモチーフを染め付けられる時代ですが、
昔は染色液に浸したり、型を押し当てることで
染めるという行為が為されてきました。

そんな古来から親しまれてきた染めの技術の一つが木版染め。
いわゆるハンコと同じ原理である木版染めは、
木材を使えば簡単に染め上げることが出来るので、
世界各地でさかんに取り入れられてきたといいます。

 

 

 

BERTOZZI(ベルトツィ)はそんな伝統の木版染めを
今に伝える、イタリアのリネンブランド。
ルネサンス時代からさかんになった木版技法が広まった地域である
イタリア・ボローニャ近郊の町で1920年に創業し、
ヨーロッパリネンを木版染めで染め上げた製品を作っています。

 

まず絵柄や紋章をデザインし、
厚い木材をデザインに合わせて彫っていきます。
木版にインクを付けた後、リネンの上に置いてハンマーで叩いて染めていきます。
最後に絵柄をプリントしたリネンをスチームに入れて色を定着させます。
木製版型をデザイン通りに彫るのも、
リネンを染め上げるのも、全て職人の手作業。
長さのあるデザインでは、継ぎ目が見えないようにバランス良く
リネンに力を加えたり、何色かを重ねて独特の色味を出すのも、職人の技術です。
製品を見ると分かる通り、かすれや色、濃淡のムラがあるのは、
ハンドメイドならではの特徴です。

 

活版印刷が生まれる前の時代では、
情報を伝えるツールとして重宝された木版の技法。
かのルネッサンス期の美術作品にも
多大な影響を与えたと言われる木版は
色と型染めのモチーフにより多くの情報を伝えてきました。
BERTOZZI(ベルトツィ)のリネンアイテムからは
そんな人の手で作られた染めものの温かさが感じられます。

 

 

 

かわって、こちらは和のモチーフが
散りばめられた、ponpindo(ポンピン堂)。
老舗染め屋の更銈(サラケイ)とデザイナーの
大野耕作氏が手がける製品は
日本の伝統的な注染(ちゅうせん)と型染めという技法を用い、
鮮やかに染め上げた手ぬぐいや守袋を作っています。

 


注染(ちゅうせん)とは、明治時代に生まれた染色技法です。
防染糊を付けた生地の上に型を載せ、
染料を注いでいくと、糊の付いたところは染色されず
型通りのモチーフが浮かび上がります。
また、生地の両面を染め上げるので、
裏表同じモチーフの染色が出来るのも、注染の特徴です。

糸を芯から染め上げるため、色あせにも強く、
また、くっきりとした輪郭で染め上げることが出来、
滲みが少ないため、様々なモチーフを染色させるのにも
適していると言われます。
手ぬぐいをはじめ、浴衣の染色にも好まれてきました。

 

守袋は伝統的な型染めの技法が使われています。
型染めとは、和紙をくりぬいて文様を作り、
文様にもち米で作った糊をのせることで、
文様の部分のみが染まらずに浮かび上がるよう
染め抜いていく方法です。
ponpindo(ポンピン堂)では、型紙に美濃和紙を使用しており、
美濃和紙に柿渋やうるしを塗り、和紙を重ねあわせることで
水分に強くなり、強度も増していくといいます。

また、守袋は仕上げに動物の顔のパーツや
部分的な彩色を捺染(なっせん)により施しています。
捺染とは、顔料を混ぜあわせて色を出し、
型紙の上から刷毛で色を刷り込んでいく技法です。
型染めに加え捺染も、古くから残った染色の技法。
一つ一つが職人の手により作られたアイテムには、
受け継いできた技法が活かされているのでした。

 

大きく浮かび上がった縁起紋様も
ponpindo(ポンピン堂)の魅力の一つ。
それぞれ意味のある紋様をもとに
選ぶのも楽しいものです。

 

 

染めものの良いところは、
一枚あるだけでぱっとその場が華やぐこと。
装飾は染めものが持つもう一つの役割でもあります。
鮮やかに染め上げられた布は
白色のものやガラス製品などとの相性が良いので、
様々な組み合わせをお楽しみ頂けます。

 

BERTOZZI(ベルトツィ)のリネンアイテムは、
温かみのある赤、山吹のような黄色、生い茂る草木のような緑。
白のリネンによく映える植物を連想させる色合いは
まるで自然豊かなイタリアの情景が広がるようです。
 

 

腰にくるりと巻くとおしゃれに決まる、カフェエプロン。
美しい色彩がファッショナブルに見せてくれます。
イタリア語で香辛料を意味するアローミは
スパイスになる植物の色合いがそのままに表れています。

 

 

 

テーブルの上にクロスやコースター代わりに敷くだけで
その空間の雰囲気が変わります。
深みのある緑のハンカチにコーヒーを一杯入れて、ゆっくりと読書。
明るい水色とガラスを合わせて涼しげな食卓づくりに。
使い方次第で、暮らしに彩りを与えてくれます。

 

 

日本の伝統色を用いた
ponpindo(ポンピン堂)のアイテム。
ひと目で季節を感じさせる梅のピンク、
着物の色にも取り入れられてきた深緑、
福を呼び寄せる深紅…
一口に言えない絶妙な色合いが
日本の文化が育んできた豊かな彩りを連想させます。


守袋は護符(ごふ)を入れるために
使われてきたといいます。
江戸時代から広く普及したと言われる守袋。
縁起紋様を描き、幸福を願った人々の
お守り代わりだったのですね。
小物がちょうど良く収まるサイズ感は
何かと役に立ちます。
お好きな紋様の守袋を一つ携えていれば、
心強い気分になります。

 

 

 

さて、染めもののお手入れは
どのようにするのが良いでしょうか。
水に濡らしてしまうと、色が落ちやすくなってしまうかな
と不安になりますが、使い始めだけ気をつけていれば、
色落ちの心配はほぼありませんのでご安心を。
ハンカチやエプロン、手ぬぐいなどは
使用後に水洗いしてください。
色落ちや色移りを防ぐために、
使い始めは特に単独で、たっぷりの水の中での
ふり洗いをおすすめします。

※漂白剤は使用しないでください。

※BERTOZZI(ベルトツィ)の製品は
水に濡れることで色が濃くなったように見えますが、
乾くと元通りになります。

 

手洗い後は通気性の良い日陰でしっかりと乾かします。
乾かすと、BERTOZZI(ベルトツィ)は
リネン独特のしわや縮みを感じる場合があります。
また、綿で作られているponpindo(ポンピン堂)も、
お手入れやご使用を重ねるほどに、表面の質感が変化していきます。
それぞれ素材の特徴としてお考えください。

 

 

投稿者: 植田 日時: 2016年06月13日 11:00 | permalink

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