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世代を越えて使い続けたい、KOMIYAの傘

 

空だけでなく気持ちまでどんよりしがちな雨の日でも、開けばとたんに心が明るくなるような傘。それはきっと形が美しいことだけでなく、作り手の想いがその傘へ込められていることが理由なのかもしれません。

 

日本橋で80年以上、傘づくりを手がける小宮商店。どのような時代にあっても自分たちの目の届く範囲で良質な物を作るという創業以来の伝統を守り続け、厳選した生地や部品を手で形にした傘には、使い続けて欲しいという職人の想いと長年育まれた技術が集積されています。

 

今回は小宮商店が作る傘、KOMIYA(コミヤ)がどのように作られているのか、その様子をご紹介します。

 

 

 

1930年から東京都東日本橋に創業し、洋傘やショールの生産を始めた小宮商店。現在も創業当時の趣を残しつつ、同じ場所に店を構えています。

創業当時の日本では、庶民が使う傘というと竹の骨組みに和紙を貼り油を塗った「番傘」が一般的で、 鉄製の骨に絹や綿などの生地を張った「洋傘」は一部の限られた層しか持つことのできない高級装飾品でした。そうした中、小宮商店は山梨の甲州織を使った洋傘の製作を始めました。

 

 

その80年の歴史の中では、戦時中の混乱やオイルショック、バブル崩壊といった社会的な影響も少なからず受けてきたものの、日本製の洋傘を作り続けてきた小宮商店。戦後、東日本橋近辺には、70軒以上の傘屋が軒を連ねていたものの、今ではごくわずかにしか残っていないと言います。世間の荒波に揉まれながらも、小宮商店は創業当初から変わらぬ姿で傘を作り続けています。

 

 

 

 

東日本橋の直営店に入ると、様々な形と色の傘がずらり。カラフルな傘に囲まれてとてもワクワクする空間です。傘本体だけでなくハンドルやタッセルのカスタマイズや修理も手がけているため、傘の様々なパーツが陳列しています。小宮商店では傘の生地、骨、手元(ハンドル)といった各パーツを専門の職人に依頼し、最終的な組み立て、そして仕上げを自社で行なっています。そのため店舗には、生地専門メーカーの方が出来上がったばかりの反物を持ってくるという場面も。ひとつの傘は多くの人の手によって製作されているのです。

 

 

 

小宮商店は職人が豊富な知識と技術を活かしながら、手作業で傘を仕上げています。今回は特別にその傘が生まれる場所を覗かせて頂きました。

 

■傘は生地から

小宮商店での傘づくりは、甲州など各地で生産された生地を裁断するところから始まります。傘の骨と骨の間にある生地が三角形であることから分かるように、生地を三角形に裁断していきます。裁断には、定規の役目を果たす三角形の木製の道具があり、これは職人ひとりひとりによって生地の張り加減や縫製の力加減が異なるため、各自がやすりをかけ手作りするとのこと。

 

 

 

迷いなく専用のナイフでスパッと裁断された生地は丁寧に検品されていきます。傘は開いた際に生地が目の前に位置することから、生地の検品は非常に重要。表面に傷や汚れがないかチェックする傷見(きずみ)、さらに生地を光に透かして糸抜けなどをチェックする透き見という工程を経ていきます。

 

 

■受け継がれたミシンで縫製

検品が完了したら、続いて生地を縫い合わせていく中縫いという工程へ。ひときわ異彩を放っていたのが、中縫いに使われるミシン。年季が入っていながらも、重厚感のある佇まいがとても美しいこのミシンは、職人に代々受け継がれてきたものだそう。しっかりとメンテナンスされたこのミシンで、裁断した生地をひとつひとつ縫い合わせていきます。

 

 

 

 

中縫いの際にはかなり糸を緩く縫っていくのだとか。これは生地を骨に取り付ける際、上から下に生地を引っ張るため、糸が切れない、けれども緩みすぎないちょうど良いテンションが必要となるから。このテンションの塩梅はミシンが教えてくれるわけではないため、職人の腕の見せ所でもあります。

 

■生地を骨に取り付ける

 

続いて生地を骨に取り付けていく工程へ。傘の石づきから骨に生地を被せ、「天かがり」(石突部分と骨の縫い合わせ)、「中綴じ」(生地の内側と骨の縫い合わせ)、「口綴じ」(露先と生地の縫い合わせ)が行われていきます。「縫う」というとチクチクと縫っていくイメージがありますが、傘の生地は通常の衣服よりもずっと硬く、専用の糸にもロウが塗られ太く作られているため、針を差し込むにも力が必要。時に針が負けて折れてしまうこともあるというのですから、驚きです。

 

 

 

縫いの工程で何度も出てきたキーワードが「3回」。小宮商店では、天かがり、中綴じ、口綴じの際に糸を3回巻きつけた上で玉留めをしています。一般的には2回に収められるこの作業を3回とすることで、骨と生地の関節部分をより強固に、ほつれにくくする効果があるとのこと。この3回の工程は代々受け継がれてきた技で、「小宮商店は3度巻く」という認識が業界内でも知られているほどなのだそう。丁寧に、そして念入りに縫製された傘は、雨漏りの心配もありません。

 

■手作りだからこその細やかな配慮

また、工程の中では細やかな仕上げが為されていきます。KOMIYAの傘を特徴づける部分のひとつが、ロクロ包み・ダボ包みと呼ばれるもの。

 

 

傘を開く際に指で押し上げるロクロと呼ばれる部分に、生地が縫い込まれています(ロクロ包み)。ロクロ包みは、傘を開く際に指への負担がかからないように、さらに傘を使っている際に髪の毛が引っかかってしまわないように、という配慮のしるし。

 

 

骨の先に取り付けられた生地(ダボ包み)は、生地を傷めないようにという理由から。ロクロ包み・ダボ包みともにパーツとなる生地は職人が小槌で生地をくり抜き、ひとつひとつ手で縫い込んでいます。こうした細やかな作りは手作業ならではのもの。

 

 

そして小宮商店の傘づくりの最終工程では、ベテランの職人によって手元づけ(ハンドルの取り付け)と最終検品が行われます。ハンドルは単純に中棒へ差し込むだけの簡易な作りも多い中、小宮商店ではハンドルに接着剤を付けた糸を巻きつけることで、中棒とハンドルの隙間をなくし、よりハンドルを取れにくくする丈夫な仕様。糸を何本巻きつけるか、という点は職人の熟練の経験をもとに傘一本一本に合わせて行われていきます。

 

 

こうして出来上がる、KOMIYAの傘。類まれなる技術をもとに作られた傘は、まるで工芸品に見紛うような美しい形で、非常に丈夫。手に取ると、まさに一生ものと感じる逸品です。小宮商店の職人の最高齢はなんと84歳。高齢の職人が増える中、近年では若い職人の育成にも取り組み、その技術と伝統を継承していく姿が小宮商店の傘作りに垣間見えました。

 

 

ZUTTOでお取扱いしているKOMIYAの傘のひとつが、「かさね」シリーズ。

美しい配色が目を引くこのシリーズでは、生地に使われている甲州(山梨県)で織られた先染めの甲州織を採用し、西陣織と並び称されるほど高い品質と美しさを誇っています。閉じた状態でも甲州織ならではの品の良さを感じる傘ですが、広げるとよりいっそうその美しさが際立ちます。

 

 

 

生地には外側と内側で異なる色の糸を使用していることから「かさね」というネーミングの由来になっています。裏面の糸がわずかに表に顔を出す、この色の重なりによって、単色織とは異なる深みのあるカラーを演出しているのです。

 

 

 

 

折りたたみ傘タイプの甲州織 かさねは、べっこうのようなハンドルがポイント。コンパクトなサイズ感でありながら、甲州織の上質な生地はそのままに、また露先はハンドルの根元に仕舞える便利な仕様になっています。16本骨のかさねシリーズは重さを軽減するために、骨の素材にカーボンとアルミを採用しています。傘を手に取るのが楽しみになりそうな、KOMIYAを代表する美しい傘です。

 

 

ミラトーレと名の付いたシリーズは、より実用性にこだわりも持たせています。

 

 

 

ミラトーレの生地はファインデニールの高密度な織物。水切れが良く、傘を畳んだときの水滴が気になりません。ミラトーレの生地の表面には細かな織りによる空気を含んだ、目には見えないほどの突起があります。その突起が落ちてきた水滴を抱き込むように受け止めるので、水滴はつぶれることなくコロコロとした水玉に。そのため傘を閉じる際に軽くふるだけで水玉が降り落ち、仕舞うときの煩わしさが軽減されています。

 

 

 

 

ミラトーレシリーズはハンドルも小ぶりで、バッグに仕舞えるサイズ感なので、ビジネスシーンや雲行きが怪しい日などにも使いやすい傘です。

 

 

人の手によって大切に作られてきたKOMIYAの傘を長く使うためには、以下の点にご注意ください。

 

■傘を開く際には

傘にもウォーミングアップが必要です。開く前には軽く振って生地をほぐしてから使うようにしてください。折り畳み傘の場合は、まず中棒を完全に伸ばしてから開くとスムーズです。

 

■傘を閉じる際には

雨に濡れた傘はブンブン振ってしまいがちですが、そうすると骨やロクロ、生地に大きな負担がかかります。水切りは優しく行ってください。

 

■ご使用後は

雨に濡れた傘は閉じた状態でそのままにせず、必ず陰干ししてください。濡れたまま放置すると変色やカビ、錆、撥水効果の低下の原因となります。また、生地を強く布で拭くことも撥水効果の低減に繋がるためおすすめ出来ません。

 

■ご使用中の注意点

意外と気をつけたいのが、ハンドクリームや日焼け止めなど油分を含んだものを手に付けた状態で生地を触ること。こうすると生地の撥水効果が薄れたり、色落ちの原因となりますので、ご注意ください。

 

 

投稿者: 植田 日時: 2017年10月19日 14:20 | permalink

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