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ZUTTOの新生活特集 >>

 

視点を変えて選んだリネン。しっくり馴染む、オリジナルライトコート

 

ずっと愛用したくなる服、とはどんなお洋服でしょう。きっとその視点は様々あり、ZUTTOでご紹介している商品も、何年先も使いたいと思えるベーシックなデザイン、愛用したいと思えるようなブランドの物語、など様々な観点で考えた上で、日々お客様にご案内しています。

 

その中でも使い込むうちに馴染んでいく様子が楽しめることも、愛用したくなる魅力的なポイントですが、手にとった時から自分の愛用品だったように優しく寄り添ってくれるものなら。そんな視点から昨年(2017年)登場したライトコートの素材を改めて選び、この春、再登場となりました。

 

春の穏やかな気候が心地良い日、少し涼しい夏の日、秋の気配を感じた日。3シーズンに渡ってきっと安心して選んでいただけるリネンナチュラルダイド ライトコート。昨年登場したライトコートのことも含めて、ZUTTOのオリジナルウェア担当Nによるコート制作秘話から、ZUTTOの服づくりに対する想いを紐解いてゆきながらご紹介します。

 

好評だったリネンコートを異なる視点で

 

ー 昨年好評だった形が帰ってきましたね!そもそも、ライトコートを作ろうと思ったきっかけはどんなことだったのですか?

 

元々は、自分が春先に着られる一枚仕立ての軽いコートをよく着ていたんです。そうしたら友人がたまたま同じ形の生地違いのコートを着ていて、カーディガンのようにふわっと羽織れるコートの雰囲気が楽しい、というところが共通の気持ちでした。ただこちらは袖がコンパクトな作りで重ね着はあまりできなかったので、春先の少し肌寒い日にはなかなか選べなくて。なので、ZUTTOのライトコートでは中に色々なタイプのものを着られるように、「ゆったりした袖」というところにもこだわりました。

 

ー 確かに、春のアウター選びって毎年悩んでいる気がします・・・。日中暖かいと思ったら、帰る頃には夜の空気がひんやりしていること、ありますよね。

 

そうなんです。あとは「カーディガンのようなコート」というイメージもありました。カーディガンって気軽に羽織れますが、春先のアウターとしては心もとないんですよね。でもあの気軽さは残したい、と思って生まれたのが昨年のライトコートでした。とても嬉しいことにお客様にご好評頂けて。ZUTTOのメンバーにも愛用者がいますね。その分、タイミングが合わずに追加生産が出来なかったことも気になっていたので、今回また改めてお客様にご紹介出来て嬉しいです。

 

△ゆったりした袖周り。インナーを選ばない、優秀な子です。

 

ー今回はなぜ別のリネン素材を選んだのでしょうか?

 

リネンって、育てていく楽しみがあってとても好きな素材なんですが、くったりとしてシワが良い表情で出てくるまでに、時間も手間もかかるなと思ったんです。私はその過程も好きですが、誰もがそういうわけではないなと。前回のコートは徐々に変化し、馴染んでいく様子を楽しみながらずっと愛用いただけるもの、というテーマで作りましたが、今回のコートははじめからしっくりと馴染むことから、ずっと着たくなる、選びたくなる着心地、ということをテーマに作りました。

 

△手で触れた時も感じる生地の温かみ。より長い期間着ていただけるよう、春先の少し肌寒い季節にも選びやすい、少し起毛された素材を選びました。

 

ー「愛用したい」と感じる視点を変えてみた、ということでしょうか。「ずっと」愛用したいというもの、普遍的なテーマだからこそ、様々な視点がありますよね。

 

そうかもしれません。ただ、愛用したいものってもちろん人それぞれですが、共通のテーマのようなものはあると思っています。ZUTTOオリジナルのウェアをつくるとき、たくさんのことを考えながら作っていますが、その中でもデザインでは、20~30代の方が着てファッショントレンドの中で良く見えるのはもちろん、40代・50代またはそれ以上の方が着ても、若作りではなく若々しく、素敵に見えるデザイン、を目標に作っています。

 

ー まとめるとシンプルに聞こえますが、実際とても難しいことですよね。Nさんが日々様々な資料を見ながら、生地を光に当てたりZUTTOのメンバーに意見をきいたりするところを身近で見ていると、ものづくり、服づくりの奥深さをしみじみ感じます。

 

「長く愛用できるモノ」という視点から「飽きのこない」「すぐにヘタらない」ということを前提にして日々考えていますが、その考えに至るまで、様々なお店で服を探し続けたという経験も活かすようにしています。

 

様々な流行り廃りを肌で感じながら、自分の好きな服を探してファッションを楽しんでいましたが、30代後半にさしかかったあたりで、自分がそろそろどこのショップでもメインターゲットではないような気がして。ただ、その上の年齢ターゲットのショップに行くのもなんだか違う、と思ったんです。今までたくさんファッションを楽しんできた方たちにも、これからファッションを楽しんでいく方たちにも寄り添う服。そういったテーマを持ちながら、日々様々なことを考えています。

 

 

愛用したくなる、くったり感

 

ー 並べてみると、カラーによって印象も大きく変わりますね。

 

それもリネンも面白さですね。今回のコートには繊維の街、大阪・船場で100年以上の歴史を持つ生地屋さんのものから、起毛したリネン生地を選びました。商品名にもなっている「ナチュラルダイ」は染色方法を表す言葉です。糸の織り目が斜めになっている綾織物は、平織りよりも風合いがしなやかで、しわになりにくいことが特徴です。このしなやかさが、今までずっと愛用してきたようなくったりとした柔らかさにつながっています。

 

△生地を織った後に表面を軽く毛羽立たせることで、起毛されています。

 

ー 昨年は比較的ぱりっとした生地でしたが、同じリネンでもこんなに違うんですね!

 

リネン、ときくと真新しい、シャリ感のある生地も思い浮かびますが、織り方や染色方法の違いから、温かみのあるくったりした表情の生地もあって。生地選びは毎回とっても悩みます。今回は、最初からくったりした生地というイメージがあったので選びやすかったですね。カラーも悩みましたが、リネンの風合いも感じられつつ、ベーシックなカラーということでこの2つに決めました。

 

△左:リネンの風合いが最大限に引き出された柔らかなTOP GREY、右:奥行きのある色合いが上品な印象にまとめてくれるNAVY。

 

ー 「ナチュラルダイ」、具体的にどのような染め方なのでしょうか。

 

私達日本人に親しみのある手拭いや風呂敷などを手がけてきた職人さんによる、風合いを活かした染色方法です。大量生産されるものは均一性が特徴で、プールのような大きな釜に溜められた染料の中へ布を入れ、一気に染めていきますが、「ナチュラルダイ」と呼ばれる染色方法は、まず製品の形を作った上で、小さな染色釜の中でドラムを回しながら揉み込まれるようにして染め上げられます。そのため、均一な色の付き方ではなく、素材そのものを活かした柔らかい風合いが実現できるのです。まるで手染めのような、味わい深い風合いが魅力的なリネンですね。

 

△手拭いや風呂敷を手がけてきた人が染めていると思うと、なんだかより愛着が湧いてきます。

 

 

インナーも季節も選ばない万能選手

△モデル身長:158cm

ネックレス:ネックレス Black rectangle(I.Ronni Kappos)

 

ー すとんと落ちるシルエットって難しいかも、と思っていたんですが、リネンの軽くて柔らかい風合いが助けてくれますね。正面を留めるボタン、パーツの形もあまり見ない形で可愛いです。

 

羽織ったままですとんと落とし、女性らしいシルエットを楽しむのももちろん良いですし、今回新たにつけた「持ち出しパーツ」で表情をつけてもまた違った雰囲気で着て頂けます。

 

△遊びをつけて、斜めにかかるようにしたという持ち出しパーツ。特徴的なので、コーディネートのアクセントにもなります。

 

持ち出しパーツを付けた経緯としては、落ち感のある生地のため、気になる方がいらっしゃるかもしれないと思ったからです。ただ、こちらを使わなくても羽織ることはもちろん出来るので、使うとき、使わないとき、どちらも違和感なく着こなせるようにしてします。風が気になる日はボタンを留めても良いですし、中にたくさん着込む日は留めない、などご自身で使いやすいように使ってもらえればなと。

 

◇気温差のある春に嬉しい

ー ここ最近も、日中は暖かいのに夜寒かったり。気を引き締めないと、風邪を引いてしまいそうです・・・。

 

春って意外と寒いんですよね。少し調べてみたら、3月と5月では平均温度でみると10度以上も差があるみたいで。ドルマンスリーブなどボリューミーなトップスはもちろん、肌寒い日はニットをもたつかせずに着られるよう、袖周りを含めて、全体的にゆったりと作りました。

 

△モデル身長:167cm

コート:リネンナチュラルダイド ライトコートプルオーバー:Vネックプルオーバー(ZUTTO)スカート:HENIN スカート(FilMelange)ストール:ストール PROVENCEバッグ;テールショルダーバッグ(REN)、サンダル:近日発売予定

 

こちらのコーディネートは同じくオリジナルで展開しているプルオーバーと、INOUITOOSH(イヌイトゥーシュ)のストールを入れてまとめてみました。春らしい素材は取り入れながらも、しっかり暖かく。もう3月だと思うとどうしてもふわっとした春服を着たくなりますが、実際そういった服を着られるのはもう少し先なんですよね。それでも季節感を感じてもらえるよう、インナーを選ばない形にしました。

 

>>コットン100%のプルオーバー。肌寒い春にも選びやすい、太番手のコットンをたっぷり使用したセーターのようなカットソーです。

 

 

◇夏を快適に過ごせるリネン

ー さらっとしたリネンは、夏のイメージもありますね。素材の特徴からでしょうか。

 

そうですね。リネンは吸水性と速乾性、どちらもある優秀な素材なので、汗をかきやすい夏にも活躍してくれますね。また、コートでありながら、手洗い出来るところも使いやすいポイントです。ふんわりとしたシルエットが、夏のシンプルな服装を品のあるコーディネートにまとめてくれます。主張のあるベルトでアクセントをつけるのもおすすめです。

 

△モデル身長:158cm

コート:リネンナチュラルダイド ライトコートベルト:レザーベルト PV802(Puntovita)バッグ:籐ショルダー付ハンドバッグ(CANDRIA TOMMASO)、サンダル;近日発売予定

 

タイトなパンツと合わせるとすっきり見えますし、ボリュームのあるスカートやワイドパンツと合わせると動きやすいリラックスしたスタイルも楽しめますね。冷房の効いた部屋では、ロングカーディガン代わりとしても使えますよ。

 

ー まさに、カーディガンのようなコートですね。

 

そう感じてもらえたら嬉しいです。せっかく選ぶコートなので、様々なシーンで手に取りたくなるようなものを作りたいなと。冒頭にお話した「エイジレス」というテーマも、難しいことではありますが、その軸は自分の中でもずっとぶれないものです。今は今年の秋冬商品について企画を進めているところですが、頭の中では次の春のことを考えていたりします。

 

ー 私だったら季節がこんがらがってしまいそうです(笑)次回の商品も楽しみですね。

 

普段なかなかお伝え出来ない制作秘話や、服づくりをする上で考えていること、服づくりをする上で考えていることなど、今後また機会を作ってお客様へお伝えさせて頂けたら、と思っています。ZUTTOのオリジナルウェアも含め、その他のブランドの洋服、小物たちも、届いたお客様にとって大切な愛用品となりますように。

 

>>ZUTTOオリジナルウェアはこちらから

 

投稿者: 武田 日時: 2018年03月12日 11:00 | permalink

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