寒さが一層厳しくなってきました。これまでなら、機能性インナーを重ねたり、カーディガンや厚手のコートを重ねて寒さを凌いでいた方も、一番冷え込むこの時期の寒さは体に堪えるというものです。今回は、むやみに重ね着をして寒さを凌ぐのではなく、効率良く洋服を選んだり、重ねて着ることでより暖かく過ごせるようなコツ、アイディアのご紹介です。

 

寒さがピークになる季節には、外に出るのが億劫だと感じたり、外出して家に帰っても暖房の効いていない冷蔵庫のような部屋に入るのが嫌だな、と感じてしまいます。そんな時にも暖かくなるポイントを抑えておけば効率良く暖かく過ごせます。例えば、暖かいダウンの選び方や、重ね着に使う洋服や素材のこと、更には「3つの首」を温めること。今回はこの3つのポイントを抑えて、寒さに備えましょう。

 

とにかく防寒といえば、ダウンコート。最も活躍する時期になりました。ダウンの暖かさは、空気の層を含んだ作りにあります。ただし、一口でダウンコートといっても、その素材は様々。例えば、ダウンコートの中綿素材をみると【ダウン◯%】【フェザー◯%】と表記されていますし、光電子、プリマロフトなど、新たな素材の台頭もあります。今回はそんなダウンのことを少しだけおさらいしていきましょう。

 

ダウンとフェザーの割合に注目

 

ダウンジャケットの中には、「ダウン」と「フェザー」という2種類の羽毛が入っています。ダウンジャケットを選ぶ際は、この2つの割合に着目して。一般的には、ダウン70~90%、フェザー30~10%の割合が良いとされています。一般的にはフェザーの混合率が下がるダウン90%、フェザー10%のものが最も高級品とされています。

 

 

・ダウンとは?

まず、知っておきたいのはダウン。原材料は水鳥の胸毛で、吸湿発散性の高いふわふわの毛を使用しています。タンポポの綿毛のような形で、人間でいうところの寒さから身を守る肌着のような役割を担っています。採取した後は、羽毛の埃や垢を取り除くために洗浄し、乾燥した後に選別機に入れ、風を使ってグレード別に分別しています。

 

・フェザーとは?

フェザーは、ダウンと同じ水鳥の毛ですが、羽軸を持った羽のことを指します。一般的に思い浮かべる鳥の羽をしていて、水鳥の上着のような役割を果たしています。このフェザーの特徴は【通気性】と【弾力性】。この弾力性が、中綿として使用した製品の型崩れを防いでくれます。但し、保温性に関してはダウンが勝っているため、ダウンとフェザーを混合して、双方の良い部分を両立出来るようにしているのです。ダウンの方が軽く、フェザーの混合率が上がるとコート自体の重さも増えます。

 

その他

・光電子(こうでんし)ダウン

天然のダウンに超軽量のセラミックス光電子ファイバーをミックスした新素材。対応んを吸収し、遠赤外線高価で熱を反射します。アウトドアウエアで見かける素材。

・プリマロフト

アメリカ国軍の要請で開発された超微細マイクロファイバー素材。陸軍、海軍の寒冷地用防寒着に採用され、水濡れもOK。光電子プリマロフトも存在し、軽量・保温・速乾性・撥水性に優れた新素材です。

 

FP(フィルパワー)をチェック

 

実は同じ量のダウンでも細かい羽毛がふわっと膨らむ度合いにも違いがあります。それを表す単位がFP(フィルパワー)。これは、羽毛の「かさ」を示す単位のことで、ダウンに含まれる羽毛は1オンス(約28グラム)あたりの体積が大きければ大きいほど、数値が高くなり、同じ重さのダウンでも保温効果が高くなります。羽毛が多くの空気を含み、熱伝導率を低くするために内側からの熱を放出しにくくなって、暖かくなる仕組みです。アパレルメーカーによって【高品質】と謳われるダウンに違いはあるものの、特にFP550を超えるものを良質と判断されることが多いです。FP700を超えるダウンは非常に高い品質のダウンといえます。

 

 

NANGA(ナンガ)のダウンは、【770FP】の非常に品質の高いヨーロピアンダックダウンを使用しており、その品質保持のためにダウンの洗浄・縫製を全て日本で行っている徹底ぶり。ダウンの弱点だった【水に弱い】点を、直接撥水加工を施す「超撥水加工」処理することで、克服しています。通常の使用であればその効果は半永久的というのだから驚き。また、SEKマーク認証(抗菌防臭効果、効果の耐久性(耐洗濯性)、 加工の安全性)を取得しています。

 

暖かさを保つためには、体から出る熱をどれだけ閉じ込められるかが重要なポイントになります。何枚も重ねて着れば暖かくなるということはなく、極端な厚着は体を締め付けてしまい、血行が悪くなる原因に。実は【3つの層】を作ることで十分な暖かさを実現出来るのだとか。人間が服を快適に着ている状態の皮膚温度は約32℃といわれ、その熱を衣服の内側に閉じ込めることでなるべく熱を逃がさないように保てます。具体的にどんな【3枚】を選べばいいのでしょうか。

 

コート:ワークコート Navy / トップス:メンズ 吊り裏毛/後付けパーカー / ボトムス:ペインターパンツ Natural / バック:ショルダーバッグ サッチェル(Khaki) / シューズ:メンズ TRAVEL SHOES ウイングチップ レイン NY/WH

 

・1枚目:インナーウエア

肌に触れるインナーウエアは透湿性の良いものを選びます。どんなに寒い日でも気温の変化や体温の変化により、汗をかきやすくなります。体に汗などがついたまま、濡れたものを着ていると、気化熱で体温を奪われる体を冷やしてしまう原因に。また、1枚目のインナーを選ぶ際には体にフィットして、伸縮性のあるものを選ぶのがポイントなのだとか。汗をかいてもすぐに吸収してくれる、ぴったりとしたインナーウエアで、自分の約32℃の皮膚温度を閉じ込めることを意識してみてください。

例えば、高い人気と機能性を誇るのは、1963年にデンマークで誕生したjoha(ヨハ)。世界で初の、特に体温調節がうまくできない子どもに向けてウールを使ったインナーウェアをつくりはじめた会社です。天然のエアコンと呼ばれるほどの「寒い時には暖かく、暖かい時には涼しく」を叶えてくれるウールは、化繊繊維では出せない、天然繊維ならではの独特のふんわりとした暖かさが特徴。また、透湿性にも優れており、ウールそれ自体の重さと比べて40%の水分を吸収してくれます。コットンと比較すると、それ自体の重さの8%というのだから驚きです。

足元にはレギンス。素材はウールとシルクの混合素材で、さらりとした使い心地はやみつきに。

 

joha(ヨハ)のインナーウエアやデリケートな赤ちゃんのウエアを作っているだけあり、柔らかく滑らかで極上の着心地。その肌触りと暖かさに、複数枚揃える方も多いです。

 

 

2枚目:ミドルウエア

1枚目のインナーウエアとの間に5mmほど隙間があるのが良いといいます。体を圧迫しない程よいフィット感で、フリースをはじめ、ウールや裏起毛のニットやスウェットであると更に良いです。繊維の中でも特にウールは水分を吸収した時に発熱しやすいので、暖かであると言われています。程よく保温してくれる、締め付けすぎないものを2枚目に挟むのが良いでしょう。

程よくゆとりのある、ジーロンラムズウールのタートルネック。一枚でも、重ね着でも使いやすいハイゲージニットです。

 

ふっくらと起毛させたウールスウェットプルオーバー。暖かく、セーターの代わりになります。

 

3枚目:セーター・アウター

2枚目でしっかり保温をしたら、3枚目はアウターです。外と室内で1日に過ごす場所の寒暖差が激しい場合には、ミドルウエアで一枚で着られる比較的薄手のものを選んで、ふっくらしたニットのカーディガンやインナーダウンを着用してみては。フリースなどの肉厚なものを着ている場合には、ブルゾンやアウターなど、風を通さないアウターがおすすめです。寒い場所で長時間過ごすなら、ここでセーターを着て、更にアウターを重ねるのも良いです。

重ね着もしやすいビッグサイズで着られるローゲージニット

 

ざっくり編まれたシェットランドウールベストは、暖かさと動きやすさを備えた逸品

 

SKOOKUM(スクーカム)のオールメルトンノーカラーコート。重ね着しやすいノーカラータイプです。

 

 

ここでいう3つの首とは、「首」「手首」「足首」のこと。冬になると、なんとなくでもこの3つの首を隠している方が多いですね。これはどれも皮膚が比較的薄く、表面近くに太い血管がある部位です。皮膚と動脈が近いので、ここを温めることで、その温めた血液が全身を巡るのです。逆に冷えやす部位でもありますので、気にしたいポイントです。

 

・首

 

冷えないために一番大切にしたいのは「首」です。首は太い血管、そしてリンパが集中しているため、家の中でも外出先でも締め付けない程度に温めておくのが効果的です。代表的なものだと、マフラーやストールが挙げられますが、お家の中でなら繰り返し温めて使えるホットパックがあると便利です。首や肩を軽く回してマッサージするだけでも血行が良くなり、温かく感じられます。

 

KLIPPANの麦のホットパック。中袋には小麦が詰まっており、電子レンジとして温めたホットパックにしたり、冷蔵庫で冷やして冷却パックにしたり。ほんのりラベンダーの香りのする、リラックスグッズです。

 

・手首

 

手首は外でも露出していることが多いため、特に冷えている方が多い部位です。ここ最近では、特にスマートフォンの使用のために手袋の使用を控えている方も多いのではないでしょうか。プラスするのであればスマホ対応手袋や指先を自由に使えるアームウォーマーが良いでしょう。気づいた時に手首を回したり、グーパーと握ってみたりするのも血行が良くなるので効果が期待できます。

 

袖下でくしゅくしゅさせても可愛い、フィンガーレスミトン。ウールにアンゴラをミックスしてあるので、柔らかでふわふわとした触り心地。

 

タッチスクリーン操作可能な、CHESTER JEFFERIES(チェスター ジェフリー)のレザーグローブ。

 

 

 

・足首

 

3つの首の中で最も心臓から遠く、冷えに悩まされている方も多い部位。自分は冷え性だから、と諦めている方も多いかもしれませんが、冷えたままにしておくと全身が冷えて体が硬くなり、更に血行不良になる可能性もあります。温めるなら、レッグウォーマーを取り入れてみて。また、春夏でも使った薄手のコットンソックスを冬までそのまま使用されている方には、ウール混のソックスやタイツに衣替えするだけで効果を感じられるはず。足は、冷えやすくもありますが、温め過ぎてしまうと汗をかき、熱を逃してしまう部位でもあるので、ウールにコットンやナイロンを合わせた混合素材のソックスが良いでしょう。

 

 Thermohair(サーモヘア)のレギュラーソックスはアンゴラ山羊のキッドモヘア(子山羊の毛)を使用した防寒ソックス。十分な伸縮性で、ポカポカと暖かく。

 

寒い日にはロングブーツが欠かせない!という方におすすめなのは、ウール混のブーツソックス。冬だけでなく、雨の日のレインブーツの下に履いても冷えにくく、便利です。

 

天然素材の知恵と少しのコツで、寒さの厳しい冬を乗り切りましょう。

 

▽NANGA: MADE IN JAPANのクオリティダウンメーカー

 

▽SKOOKUM: 100%バージンウールの24オンスメルトン、究極のスタジャン

投稿者: 村上 日時: 2018年01月14日 12:00 | permalink

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