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スコットランドの水が育む、シームレスニット。Harley of Scotlandのものづくり

 

 

シンプルだから難しい、単色ニットセーター

 

冬の定番といえば、ウールのニット。誰でも一枚は持っているといっても過言ではないのがシンプルな単色のセーターですが、そうしたシンプルなアイテムこそ、素材や着心地、そしてシルエットが気になるものです。

今回ご紹介するHarley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)は、1929年にスコットランド東海岸に設立された老舗ニットメーカー。 地場産業である良質なウール糸を使用して、伝統的なニットセーターを作り続けるファクトリーブランドの魅力を紐解いてみましょう。

 

 

 

 

 

水に育まれた、ニットセーターの物語


港町のハンドメイドニットに魅せられた、一人の船乗り

 

1929年ピーター・ハーレーによって設立されたスコットランドの老舗ニットメーカーHarley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)。ブランド創設者であるピーターは、かつて船乗りとして航海に出ていた経歴を持ちます。そんな航海のさなか、オークニーやシェットランド、フェアアイルなどの土地で見た、伝統的で美しい模様のセーターが彼の心を惹きつけます。冷たい荒波を冒険する船乗り達の姿と、そのアイデンティティである美しいセーター。実用的で粗野な雰囲気もあるのに、そこがまた美しい。そんなニットウエアが彼の目にどのように映っていたのか、想像してみたくなりますね。

 

 


何百年もの間、シェットランドからフィファの土地で作られていたセーターは快適さと暖かさを提供するだけで無く、変わりやすい北の海で働く人々を認識するためにセーターの柄には一点一点意味がありました。 この伝統的で美しい柄や色にインスパイアされた、軽く柔らかい普段の生活で着こなせるセーターを提案したのがブランド誕生の原点となります。 

 

 

 

シェットランドウールとは?

 

 

良質なウールをニットセーターへと編み上げる技術に長けたHarley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)。現在では様々な種類のウールを使用していますが、その歴史を語る上でぜひご紹介したいのが「シェットランドウール」です。シェットランドウールとは、シェットランド島に生息する羊からとったウール。気温の変化が大きく湿度も高い、海辺の厳しい環境で育つため、その羊の体を守るための羊毛も自然に鍛えられることとなります。非常に軽くて暖かく、発色が良いのがシェットランドウールの特徴で、その美しさは他には真似出来ないものです。 シェットランド島は、北大西洋の強風ゆえに、ほとんど牧草がなく、その島の羊は海藻を食べて育つのだとか。


 

 

ウールを美しく、風合い豊かに洗う「水」の力

 

 

そんなシェットランドウールヤーン(糸)は油分が豊富で、羊毛から毛糸に加工した時点ではゴワゴワとしています。それを滑らかな風合いへと変えるのが「洗い」の工程です。そこで欠かせないのが、スコットランド北東部の超硬水。硬度の高い水でシェットランドウールを洗うことで、何とも滑らかな手触りが実現します。

水辺で海藻を食べて育つシェットランドウール、そしてそれを洗いにかけることで生まれる贅沢な質感。この地方の冷たい水が上質なニットを育んでいると言っても過言ではありません。

 

 

 

このようにウールニットメーカーとしての研鑽に励み、1980年代、ハーレーはイタリアから美しいメリノウールを輸入し、伝統的なスタイルでありながらも軽さ、暖かさ、柔らかさをさらに追求したセーターを現在の主要マーケットの一つであるフェアアイルで生産を始めます。 こうして築き上げられたハーレーの技術を活かし、伝統的なシェットランドウールをはじめ、メリノウール、ジーロンラムズウールなど、実に様々なウールを巧みに使い分け、それぞれの味わいを生かしたニッティングを行っています。

そして現在はオリジナルに加えて、プライベートブランドやリテール用のデザインを行うまでになり、最新テクノロジーを駆使することでできたシームレスニットウェアの生産も手がけるなど、3世代にわたり高品質なウール素材の衣服を提供しています。 

 

 

 

身も心も温める、ハーレーのニットを選ぶ

 

それでは実際に、Harley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)のニットウエアを見ていきましょう。


 

シームレス製法による着心地の良さ

 

 

 

 

まず、着心地を大きく左右するニッティングの技術から。Harley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)が得意とする製法の一つに、「シームレスニッティング」があります。通常、ニットは前身頃、後ろ身頃、両袖を別々のパーツとして編んでからつなぎ合わせるという工程を踏みますが、シームレス製法はセーターの形をひとつのユニットとして編み上げるため、無駄なつなぎ目がなく着心地の良い仕上がりになります。シームレス製法の一番の利点は、つなぎ目がないことで生まれる着心地の良さ。

たとえば、写真のニット「ハイゲージ チュニックセーター」はこのシームレス製法が活かされたデザイン。一見すると大きな特徴のない、ありふれたデザインにも見えるのですが、袖と胴の合わせ目など、内側に無駄なジョイント部分がないため、ゴワつきが軽減され、滑らかでよりフィット感の高い着心地を実現した一着。実際に着てみても、もたつき・ごわつきがないため美しいシルエットに。また、原料である羊毛の無駄を最小限に抑えることが出来るのも長くニット製造を担う上で大切なポイントになります。

 

 

ウールの個性を活かしたニッティング

 

続いて着目したいのが、ウールの種類の豊富さ。一言でウールといっても、品種や産地によってその特徴は千差万別ですが、Harley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)はそれらの異なる特徴を活かしたニットセーターを作り上げていることが分かります。

 

■シェットランドウール

 

 

先にご紹介したシェットランドウール。シェットランドの厳しい冬を乗り切るというだけあって、他のウールとは一味違うぬくもりを感じさせます。近くでよく見てみると、毛足が少し長めで見た目にも味わい深いのが特徴です。こうしたシンプルなベストでも、シェットランドウールならではの素材感が目に止まりますね。

 

 

■ラムズウール

 

 

おなじみのラムズウールも、Harley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)らしい丁寧なニッティングで仕上げると、どこかこなれた印象に。ラムズウールとは生後6ヶ月までの子羊の毛を使用したウールですが、そのラムズウールヤーンをハイゲージで細かく編み上げたのがこちらの1枚です。ラムズウールらしい柔らかな手触りと、目が詰まった保温性の高さが特徴です。

 

 

 

■ジーロンラムズウール

 

 

 

ラムズウールの中でも最高峰と言われるのが、ジーロンラムズウール。ジーロンラムは、オーストラリア・ヴィクトリア州ジーロン市だけに生息するラムズウールの最高峰と言われ、双方ともに希少価値のあるウールです。糸が極度に柔らかく繊細であるために、肌触りが心地良いという特徴の素材です。ふんわりと軽いニットですが、その保温性は十分なほど。また、発色が良いというのもこのジーロンラムズウールの特徴。その利点を活かしたビビッドなイエローやブルーが目にも鮮やかです。

 


 

暖色も寒色も個性。豊富なカラーバリエーション

 

写真は、シーズン毎に100色以上用意するというカラーバリエーションの一部。単色のセーターといえば、白、グレー、ネイビーといった定番色かブラウン、レッドといった暖色を想像しがちですが、目にも鮮やかなグリーン、爽やかなスカイブルーなど暗くなりがちな冬の装いをパッと明るく見せてくれる様々なカラーを取り揃えているのです。

 

模様のないシンプルな単色ニットは、ネックレスや帽子といったファッション小物とのコーディネートを思い切り楽しめるアイテムです。ぜひ、普段はあまり着ないようなお色のニットを選んでみてくださいね。

 

 

ニット:ハイゲージ チュニックセーター(SERPENTINE)

ネックレス:ネックレス レースホイール

手袋:シープスキングローブ ステッチ入

 

グリーンのチュニックセーターにゴールドのネックレスを合わせて。シンプルなセーターは、デニムやコットンパンツに合わせてマニッシュになりがちですが、動きのある華やかなアクセサリーを一つ追加するだけで、ぐっと女性らしい雰囲気に。合わせるボトムスによって、カジュアルにもドレッシーにも見せられるのが、単色ニットの利点ですね。

 

 

 

 

ニット:ラムズウール タートルネック(POOLEBLUE)

ネックレス:サークルペンダント/349(BLUE GRAY)

帽子:PARIS10 BLACK(ベレー帽)

 

冬に敬遠されがちな明るいブルーも、小物合わせ次第でクールかつぬくもりのある雰囲気に。同じくウールのベレー帽と、ぬくもりを感じさせるバッファローホーンのネックレスを合わせました。グレーやブラウンなど、気づくと同じようなセーターばかりになっていたという経験をお持ちなら、今年はぐっと鮮やかな1枚をプラスしてみるというのも断然おすすめです。

 

 

>>>Harley of Scotland(ハーレーオブスコットランド)アイテム一覧へ

 

投稿者: 斎藤 日時: 2017年12月18日 11:00 | permalink

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