今回取り上げるのは、「ツイード」のお手入れ。

冬の装いを見た目にも暖かく、そして大人っぽく見せてくれるツイード。

それは、スコットランドに古くから伝わるウール織り物で、

大切に使えば三世代に渡って愛用出来ると言われる生地。

そんなツイードが使用された冬のアイテムを、長く大切に愛用するための

セルフケアについてご紹介します。

 

 

【知ると奥が深い、ツイードのこと】

 

ツイードのマフラー



ツイード生地とは?

 

「ツイード」といえば、コートやジャケット、ツバ付きの帽子など

様々なアイテムが目に浮かびますね。

カラーはグレーやブラウン系で、手に触れた時に

織物の「目」が感じられて、ちょっと無骨な感じもして、

なんだか温かみのある生地…、というイメージがあるかと思います。

「ツイード」について辞書を引くと「縮絨しないウール糸を使用した織物」といった内容の解説が目に止まります。

なんだか難解な単語が並んで、重々しい解説ですが、

大きなくくりでは、ツイードは「ウールの糸を使用した織物」の仲間です。

「縮絨(しゅくじゅう)」とは、ウールの繊維をフェルト化させる加工のこと。

例えば一般的なダッフルコートやピーコートに用いられる「メルトン生地」もウール生地の一種ですが、

メルトン生地はこの「縮絨」という加工を行うため、最終製品になった時に織物の「目」が目立たないのが特徴です。

一方のツイードは縮絨加工を施さない織物なので、織物としての風合いがそのままの形で残っているのですね。

 

 

ツイードの帽子。

 

ツイード生地には「綾織(あやおり)」または「平織(ひらおり)」という織り方が用いられるのが一般的。

「ニシンの骨」という意味を持つヘリンボーン柄をあしらった生地もツイード生地の風合いを生かした絵柄です。

具体的な織り方ごとの特徴についてはここでは解説しませんが、

いずれにしても使うほどに味わいを増していくツイード生地は、

丁寧に織られた上質なものであれば三世代に渡って受け継げるだけのクオリティを持ち合わせます。

このように、ツイード生地はウール織物本来の質感が特徴ですので、

ぜひこの織物としての味わいを保てるように、お手入れしていきたいものです。



【ツイードのメンテナンス】

ツイード生地も日頃からメンテナンスを

 


▼日頃から出来るお手入れ

ツイード生地の特徴は、なんといっても織り物としての風合い。

そしてこの風合いを保つための工夫は、日々のブラシがけです。

ツイードは糸と糸の隙間にホコリが入り込みやすいので、

その日の汚れはその日のうちに取り去るようにしないと、

織り物の中にホコリやチリが入り込んで定着してしまうので要注意です。

 

1、軽くサッサッと繊維の流れとは逆方向にブラッシングして、表面のホコリを浮かせる。

2、繊維の流れに沿ってブラッシングし、生地の表面を整える。

3、お好みで静電気防止スプレーや消臭スプレーで仕上げ。

 

【ブラッシングのポイント】

 

定期的なブラッシングを。

 

・ウール製品用の洋服ブラシ(豚毛などの天然毛が好ましいです。)を使いましょう。

・帽子のような立体的なアイテムは、内側に手を入れてブラッシング。

・ツイード生地が縫い合わされているものは、縫い目の間にホコリやゴミが入り込みやすいので念入りに。

・小物のブラッシングには、ハンディサイズのブラシを。

余計な力が入らず、なおかつ細かな部分にもブラシが行き届きます。

 

 

 

▼水洗いは可能?

製品の取り扱い表記をチェックしましょう。

 

お気に入りのアイテムほど、できる限り自分でお手入れしたいという愛着心が出てくるもの。

ウールのニットやマフラーは自宅で水洗いできるものもあるので、

ツイードもお手入れできるのでは?と思いがちですが、

 

・水に濡れると風合いを損なう可能性がある(フェルト化)

・裏地が縫い付けられていて、乾燥や仕上げが難しい

 

といった理由から、ツイード生地は水洗いを避けた方が無難で、

ドライクリーニングを推奨しているブランドが多いようです。

お手入れについては、まずは付属のタグをしっかり読んだ上で、

日頃からのブラッシングや汚れ落としで、汚れの定着や摩耗を極力防ぐ。

さらにドライクリーニング可能なものについては

1シーズンに1回程度、必要に応じてドライクリーニングに出すようにしましょう。

 

 

【Studio Donegalのツイードマフラー】

 

スタジオ・ドネゴール

 

マフラー:アイリッシュツイード マフラー

トップス:GUENSEY WOOLLENS クルーネックニット

ボトムス:ダブルジャカード テーパードパンツ

 

周囲を山に囲まれ孤立した環境で培われた感性が、

ツイードに独特の味わいを与えているStudio Donegal(スタジオ ドネゴール)。

昔ながらの方法で、ゆっくりと手間暇かけてつくられる生地は、

アイルランド北西にある小さな村ドネゴールの老舗ツイードメーカー、

Studio Donegal(スタジオ ドネゴール)によって織り上げられたもの。

この地方は『Donegal Tweed』と呼ばれる上質のツイードの生産地でもあり、

人口僅か150人の町で手織り糸が生産されています。

 

ドネガル・ツイードの良質な生地。

 

厚手で耐久性に優れ、高い保温性があるのが特徴で、

それを今では数少ない伝統工法をもちいた染色、

手紡ぎ・手織りという全ての工程をハンドメイドで製品に仕上げています。

ドネゴールツイードにしか出せない、素朴で力強い風合いや、奥ゆかしい色合いのバランス、

手織りならではの独特の柔らかさは、様々な素材と相性が良く活躍してくれます。 

 

【HANNA HATSのツイードハット】

 

同じくドネゴールツイードのブランドをもう一つ。

HANNNA HATSは、現在の社長のJohn Hannaと父親のDavid Hannaが

ビスポーク・テイラー(紳士服の仕立て屋)を始めたのがきっかけとなり、

1964年よりハンドメイドの帽子作りをスタート。

ツイード生地の切れ端を捨ててしまうのがもったいないと

思ったのが帽子製作スタートのきっかけだったという説もあるのだそう。

裁断から縫製に至るまでの全ての生産を自社工場生産で職人の手作業にて

コツコツと丁寧に作り上げられているため、品質にも定評があり、

そのハンドメイドのあたたかみのある製品の顧客には

歴代アメリカ大統領や有名ハリウッド・スターもいるほどです。 

 

女性にもおすすめなツイードのキャップ。

 

 

アイルランドで丁寧に製造されています。


 

ツイードキャップは、8パネルのトップクラウン中央に

ボタンがついて、つばが短めなのがおしゃれ。

裏地には汚れにくいように光沢のあるサテンの裏地をはり、高級感が出ています。

キャップは少年のようなシルエットでカジュアルな印象になりがちですが、

こだわりのツイード生地を用いることで

ぐっと落ち着いた大人の印象になっているのが素敵です。

 

 

 ▼コーディネートを引き締める、HANNA HATS

 

 

▼受け継ぎたい小物が揃う、Studio Donegal

 

 

投稿者: 斎藤 日時: 2016年12月14日 11:00 | permalink

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