ずっと使いたいモノ、置いてます。

職人技の蓋つきかご

イタヤカエデの素朴な手触りの弁当かご。一点一点手作りの蓋つきの弁当かごですが、蓋物のかごは身の部分と蓋部分の寸法が微妙に違うため、ちょうどよい具合に合わせるのに高度な技術を必要としています。微妙にサイズを変え、細かい調整をしてやっと完成する、職人だからこそ作ることができる弁当かごです。

おにぎり4、5個が入る大きさ

その自然の色がナチュラルで可愛らしく、素朴な雰囲気の秋田県 イタヤカエデ 弁当かご。ご用意したのは伝統的なあじろ編みと四ツ目編みの2種類です。四ツ目編みは白いテープ状にしたイタヤカエデのひごをさっぱりと編み上げる編み方。ざっくりとした編み方は軽やかな印象もあり、通気性にも優れています。あじろ編みも同様に白いテープ状のイタヤカエデのを使い、目の詰まった編み方で編み込んでおり、目が詰まっている分あじろ編みタイプの方がやや細かくなっています。目こぼれが怖い場合は、目のつまっているあじろ編みタイプがおすすめです。

弁当かごとしては一人分程度の量が入る大きさです。こぢんまりと可愛らしい弁当かごですが、おにぎりでいえば約4、5個が入るサイズ。サンドウィッチなどを入れるのもおすすめで、汚れが心配な場合はラップでくるんだり、クッキングペーパーを敷いてご使用ください。

秋田県 イタヤカエデ 弁当かごは、蓋つきのかごなので身と蓋を分けて小物入れとして使うこともできます。ステーショナリーの置き場所にしたり、小さなものの収納箱としても使えます。自分や家族用に揃えるのはもちろん、お料理好きの方へのお誕生日のお祝いにもおすすめです。使い方ではインテリアにもなるかごなので、お引越し祝いなどにも喜ばれそうです。

イタヤカエデの細工

今から200年ほど前、秋田県中部のエリアを中心に農家の副業としてイタヤカエデを使用した細工が作られていました。秋田県にはイタヤカエデが多く生息していて材料が豊富にあったことや、行商が集まる「市」での需要もあり、当時イタヤカエデ細工をする人がたくさんいたそうです。秋の雪が降る前に材料の木を切り出しておき、その丸太を薄い1mm程度のテープ状にするという、イタヤカエデ細工の材料作りの大半は手作業で行われています。その作業の大変さから山に入って木を切る人も少なくなり、今では大変貴重になった材料を使い、職人が一点一点丁寧に編み上げています。

現代のオートメーション化されて作られる完璧なプラスチックやステンレス製品にはないぬくもりと、どれもが一点もののように素材の個性や手仕事の跡が残ります。素材の採取にも一苦労がかかる天然素材ですので、完成した製品の小さな割れやちぎれ、ねじれなど道具として使用上問題ないものは、手作りのものとして理解いただき手仕事を味わっていただきたい製品です。

今も昔もどこででも

日本でも古くから日用品や装飾品、あるいは建築材料、農業、漁業と言った生活用品に竹素材などが使われてきましたが、世界で各国さまざまな自然素材でかごが作られ愛用されてきました。その中でも日本はちょっと特別で、日用品の竹かごだけでなく、美術工芸品としても発達してきました。歴史を掘り起こせば、千利休の時代から、茶道の世界で花かごとして竹かごは使われています。
繊細な工芸品と暮らしの道具、どちらも日本人の丁寧なものづくりの精神が反映され、現代でもその美しく、温もりある手仕事に感動させられます。

同じ用途でも、異なる素材、異なる形や編み目。日本全国、世界各地のかごから、その地域の特徴や根付いた暮らし、人々の性格までもが垣間見れるようなかご製品は高価な伝統工芸とは異なり、身近な歴史と技術も知る機会にもなります。

素材の調達から加工まで、日本人らしくまじめに丁寧であるかご作りは、素材の耐久性が生かされた丈夫さと、プラスチック製品にない職人さんのぬくもりが、使い続ける楽しみと愛着をもったモノとの暮らしを教えてくれそうです。