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ヤコブセンの哲学を感じる置き時計

北欧モダンデザインの原型を築き上げた巨匠、アルネ・ヤコブセン。デンマークが生んだ20世紀を代表する建築家兼デザイナーの名作クロックから、白い街〈ベルビュー〉に着想を得た限定モデルが登場しました。こちらの置き時計は、限られたお店でのみ取り扱う数量限定モデル。白〜グレーで統一された本体からは、ヤコブセンのデザイン哲学を感じ取ることができます。

世界的なデザインを身近に

「STATION」は1943年、デンマークの鉄道に採用された視認性の高いアラビアインデックスの時計。アルネ・ヤコブセンはLaurits Knudsen社と共同で進めていたテーブルクロックのプロジェクトの中で、より視認性が高く、誰が見ても一目で時間がわかる最もシンプルなアラビア数字のフォントを採用したテーブルクロックを製作しました。このデザインが高く評価され、デンマークの鉄道の駅で使われる時計にこのデザインが選ばれ、世界の中でもデザイン大国として知られるデンマークにおいて国民的なものとなりました。

白い街〈ベルビュー〉に捧ぐ

幼少期のヤコブセンは、自身の寝室のビクトリア朝の壁紙を白く塗りつぶしたと伝えられています。まだ幼いながらも、カラフルな装飾を排して空間を“白”で統一するという感覚は、当時としては極めて前衛的なものでした。その先見性は、のちに彼が生み出した「白い街（The White City）」へとつながっていきます。

ARNE JACOBSEN Table Clock STATION Bellevueは、その建築群にオマージュを捧げた限定モデル。1930年代、コペンハーゲン北部ベルビュービーチでヤコブセンが設計したリゾート建築群は、白い外観と機能的な構成、鮮明なキュビズム的形状を特徴とし、デンマーク機能主義建築の象徴として知られています。

ARNE JACOBSEN Table Clock STATION Bellevueは、白の街の中でも「ベラヴィスタ集合住宅」に見られる白の漆喰から着想を得て、ブランド初となるマットホワイトケースを採用。文字盤と針までも同色のホワイトで統一し、静謐で洗練された印象に仕上げています。さらに、1937年に建てられた「テキサコ・ガスステーション」に使われた灰色がかった白いセラミックタイルを参考に、ホワイトとグレーの柔らかなコントラストで視認性と奥行きを両立させました。

モノトーンの中に建築的な美しさを宿したデザインは、光の角度や置かれる場所によって表情を変え、空間に静かなリズムを与えます。インテリアに置けば、凛とした存在感で部屋を引き締めながらも、過剰な主張をしない佇まい。ヤコブセンが生涯追い求めた「機能と美の調和」をそのままに、現代の暮らしに溶け込むアートピースです。

デンマークデザインの巨匠「アルネ・ヤコブセン」

アルネ・ヤコブセンはデンマークが生んだ20世紀で最も影響力のある建築家兼デザイナーの一人。今日のモダンな北欧デザインの原型を作り上げた、デンマークデザインの父と呼ばれる人物です。世界で初めて背座一体の3次曲面を実現した「アントチェア」や美しいラインの「セブンチェア」、身体を包み込む緩やかなカーブを描く「エッグチェア」など、ヤコブセンがデザインした椅子は今なお多くの人々を魅了し続けています。

デンマークの伝統的なデザインを踏襲し育むことに努めるROSENDAHL（ローゼンダール）は、デンマークの誇りとも言えるヤコブセンクロックの製造権を取得し、同時にオリジナルデザインに忠実に甦らせることを責務とした再興プロジェクトを立ち上げました。現存する希少なオリジナルクロックを入手し、亡きヤコブセンの意思を継ぐ後継者の一人であるデザイナーのテイト・ヴィラント氏を監修に招き、共同制作を実現させました。