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自然が育む織物。播州織の魅力に迫る

 

自然が育む織物。播州織の魅力に迫る

 

播州織は兵庫県北播磨(はりま)地区に伝わる昔ながらの織物のひとつ。

そもそもの始まりは江戸時代に京都西陣の織物技術が

この地域へ伝えられたことがきっかけだと言います。

綿花栽培に適した温暖な気候や

加古川を始めとする水に恵まれたことで

播州織は兵庫県を代表する織物として広く生産されていきました。

 

 

播州織の特徴は、糸を織り上げる前に染める

先染めの製法を取っていること。

先染めであることで細やかな色柄の織物を作ることが可能となり、

さらに色落ちしにくいという利点も。

糸を染める時間と手間がかかる製法ではありますが、

一本一本の糸が染まっていることで、豊かな色合いと

風合いの表現が可能となり、いまでは日本の80%の先染め織物は

播州地方で作られていると言われています。

 

 

 

 

播州織の魅力を服に。hatsutokiのものづくり

 

 

播州織の衣服を手がけるhatsutoki(ハツトキ)は

「播州織物の反物を解き、初めて触る感動をそのまま伝えたい」という

想いからスタートしたブランド。

トレンドを追い求め均一化された洋服が市場に溢れる現状に対し、

作り手の想いと肌に心地良い播州織物の魅力を着る人へ届けるような

製品づくりを行っています。

 

 

hatsutoki(ハツトキ)の工場は加古川にほど近い兵庫県西脇市。

軟水の水が必要となる綿染めの工程や

織りの工程で糸を切れにくくするために機屋内の

温度を一定に保つ目的で川や地下からの汲み上げ水が大量に必要であったりと、

織物製造には欠かせない水資源にも恵まれています。

美しい水に加え、澄んだ空気や土地を囲む山の景色といった自然も、

hatsutoki(ハツトキ)のものづくりにインスピレーションを与えています。

昔からの技術や美意識を現代に見合うようにと

考えられたhatsutoki(ハツトキ)の織物は、自然が育んだ織物でもあるのですね。

 

 

 

hatsutoki(ハツトキ)が扱うのは

非常に細い100番手単糸を使った織物。

100番手の糸とは、髪の毛より細い約0.09mmという

非常に細い糸を指します。

この細い糸を作るには、繊維長が長い良質な綿(わた)が必要となるため

hatsutoki(ハツトキ)では選りすぐりのコットンを採用しています。

また、一般的に衣服等に使われることの多い

2本の糸を撚り合わせて作る双糸(そうし)は

生地にハリ・コシが生みますが、

1本のみの単糸の場合は、より繊細で柔らかな生地を作ります。

さらに繊維が長いことで毛羽が出にくくなり、

まるでシルクのように光沢のあるしなやかな生地となります。

 

 

 

hatsutoki(ハツトキ)の製品は、

染色→整形・サイジング(糊つけ)→経(へ)通し・畦取り(柄を組む)→織り→仕上げが

基本の製造工程になるのだそうですが(細かな工程はほかにもあるのだそう)、

一つ一つの工程が分業制のため、一製品が出来上がるまでには多くの人の手に渡っています。

 

 

 

はじめに行う染色は、細い糸に負担をかけることなく、

かつムラなく均一に行う必要があり、

この技術はhatsutoki(ハツトキ)の工場がある西脇市でも

一軒のみが行えるのだそう。

その後のサイジングや織りといった段階でも、

糸がちょっとした弾み切れてしまわないようにと

細心の注意をしながら行わなくてはならず、

精度の高い技術と知恵が必要になります。

本当に気が遠くなるような長い工程を経ることで、

hatsutoki(ハツトキ)のとろけるような心地の良い

肌触りを持った織物が出来上がるのですね。

 

 

 

反物に通ずる、播州織のストール

 

 

 

 

 

 

ストールは、hatsutoki(ハツトキ)ならではの

糸の細さと繊細な織りの技術が光ります。

裏表と若干の色の違いが楽しめるダブルフェイスストールは、

先述の100番手単糸を使ったもの。

ガーゼのように空気の層を作る手法で、ふわりと柔らかく、

細かな目が優しく身を包んでくれます。

ストールは織り上げた様子が一目で分かりやすい分、

職人による丁寧な技術を見ることが出来ます。

 

 

 

 

 

コットンリネンストールは、コットンに若干のリネンを組み合わせることで、

より軽やかに仕上げた一枚。

一見単色のように見えますが、よくよく見ると、

ピンクの中に白糸が見えたり、青色の中にも濃淡があったりと

様々な色の糸が重なっている様子が分かります。

色合いの異なる糸が組み合わさることで、より奥行のある雰囲気となり、

端に付いたフリンジとオレンジのラインがカジュアルな装いに仕上げてくれます。

 

 

 

播州織りなら、シャツも表情豊かに

 

 

細い糸が美しい陰影を描くツイル シャツブラウス。

中心から少しずれてボタンを配置したデザインは

民族衣装を彷彿とさせる魅力的な一枚です。

こちらも100番手単糸が使われており、

表裏ともに薄手のツイル(綾織)生地。

シルクのように軽やかで、さらりとした着心地です。

 

 

お互いが重なるように作られた前身頃には

小ぶりなボタンが付いています。

独特なデザインではありながら、

洗練された雰囲気を感じるのは細い糸で

丁寧に織り上げた生地だからこそ。

素材となっているコットンには

エジプトの最高級綿を使用しています。

 

 

 

ボタンを襟元まで留めてきれいめのボトムスと

合わせれば、きちんとした清楚な印象に。

丸みを帯びた襟が女性らしさを醸し出してくれます。

また、ベーシックな色合いなのでストールなどの小物とも

合わせやすいのが嬉しいポイント。

いつものブラウスに加えて、捻りを効かせた一枚としておすすめです。

 

 

 

こちらは板締め絣(いたじめかすり)と呼ばれる先染めの製法を使った

絣(かすり)ストライプ シャツ。

昨今では大変貴重な技法となった板締め絣は、板に糸を巻きつけて

染色する方法で、細やかな文様を作ることが可能と言われています。

絣ストライプ シャツでは、藍色の糸が板締め絣で染色されており、

さらに細いラメ糸を織り込むことで、表情豊かなシャツになっています。

 

 

ふだん着る白シャツのように、どんなボトムスにも

しっくりと馴染む絣ストライプ シャツ。

ラメ糸も遠目では目立ちませんが、藍色の糸とあいまって

明るさのある表情を作ってくれます。

伝統的な織物技法と現代のデザインが絶妙に組み合わせられた一枚です。

 

 

播州織りならではの注意点、気をつけたいこと

 

hatsutoki(ハツトキ)は風合いを重視した繊細な素材です。

無理な力が加わりますと、縫い目が開いたり、糸切れが生じる場合がありますので、

以下の点にご注意ください。

 

・着用の際には、アクセサリーや腕時計、爪など

鋭利なものに引っかけないようにご注意ください。

・バッグの中に収納する際には、金具等、

バッグの中に尖ったものがないかご確認ください。

 

hatsutoki(ハツトキ)の製品は基本的に手洗いをおすすめします。

※洗濯表記がドライクリーニングとなっている場合は水洗いしないでください。

 

1. ウールやシルク用洗剤を使い、水〜ぬるま湯で

優しく押し洗いしてください。

2. 洗浄後は手やタオルで優しく抑えて、脱水をしてください。

3. 水分を多く含んだ状態で乾燥させることで、

自然な風合いとなります。手で優しくシワを伸ばし、

風通しの良い場所で陰干ししてください。

4. アイロンをかける場合は、低温〜中温を目安として

優しく乗せるようにかけてください。

アイロンをかけずに自然な風合いのままで着用頂くのもおすすめです。

 

投稿者: 植田 日時: 2017年04月28日 11:00 | permalink

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