
日本では靴を脱いで暮らす文化があることから、家の中では椅子ではなく床に座ることがよくあります。とはいえ、そのまま床に座ると体が冷えたり、お尻が痛くなったりしてしまいます。そんな時のために作られてきたのが、日本の伝統的な敷物である座布団です。座布団に直接座ることで、体を温かく、そして快適に保つことができます。見た目はクッションによく似ていますが、座布団はより平たく、座るために作られたものです。日本文化の一部として広く親しまれています。
座布団はもともと、権力を持つ人が座るための場として使われていました。日本では江戸時代(1603~1868年)以降、庶民の間にも広まっていきました。体温を保ち、座り心地を良くする効果があると考えられています。現代でも、お客様を座布団に座らせたり、椅子の上に座布団を重ねてより快適にしたりする習慣が残っています。
かつて座布団は、一枚一枚手縫いで仕立てられていました。しかし椅子文化の広まりや職人の高齢化により、こうした手仕事の座布団は今では貴重な存在になっています。
ぽんぴん堂の座布団は、職人による手作りです。通常の座布団は平たく作られますが、ぽんぴん堂では綿を通常の2倍詰めることで、ふっくらと柔らかな仕上がりにしています。現代の暮らしにも使いやすいよう工夫されています。
この座布団には、保温性・吸湿性に優れたインド綿が使われています。綿は何度も綿繰り機に通されて不純物が取り除かれ、弾力があり柔らかな綿へと仕上げられます。
ぽんぴん堂の座布団には、愛らしい柄が施されています。この柄は江戸型染めという技法によって生み出されたものです。型紙を布に当てて糊を置き、染まる部分と染まらない部分を作り出す技法です。手間と時間のかかる作業であり、現代においては大変貴重な技術となっています。
江戸型染めは、次のような工程で作られます。
1. 柿渋を塗った型紙「渋紙」に、模様を彫っていきます。



2. 布の上に渋紙を置き、刷毛で糊を置いていきます。糊が置かれた部分は染まりません。この糊は、もち米に水、塩、米ぬかを混ぜて作られています。

3. 布全体に豆汁を引きます。この工程により色が染まりやすくなり、色移りも抑えられます。
4. 布をロール台にセットして染めていきます。色ごとに刷毛で染め分けていきます。
5. 高温の蒸気で布を蒸し、色が色褪せにくくなるようにします。この工程によって染料本来の色が引き出されます。
6. 水で布をすすぎ、糊を丁寧に落としていきます。職人はこすらず、指先で優しくつまむようにしてすすぎます。その後、生地を乾燥させて仕上げます。


伝統的な江戸小紋は、このように長い工程を経て作られます。しかしポンピン堂の製品では、模様の多くが抜染と染色によって作られています。
※抜染とは、特殊な糊を施すことでその部分だけ脱色し、模様を作り出す技法です。
色のコントラストによって、座布団に愛らしい模様が浮かび上がります。

ポンピン堂の座布団はそれぞれ異なる模様が施されており、そのすべてに特別な意味が込められています。
三つ星
星は点として描かれることが多く、古くから神秘的なものとして信仰の対象とされてきました。三つ星は幸運の象徴とされています。
鳥
鳥の模様、特に千鳥は、成就や達成の象徴とされています。これは言葉遊びに由来しており、日本語で「千鳥」は「たくさん取る」という意味も持ち合わせています。
鈴
鈴は魔除けの力を持つと信じられています。また、幸福を祈る願いも込められています。
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