蕾がゆっくりとほどけていく、その手前のふくらみを思いださせてくれるグラス。草木の蕾には、小さな体に秘めた、これから咲こうとする力強さがあります。どんな花が開くのだろうと心を動かされます。
一度はなくなりかけた乳白硝子を、東京の老舗硝子メーカーである廣田硝子(ヒロタガラス)が復刻した「大正浪漫硝子シリーズ」のグラスは、同じかたちを保ちながらも、素材や技法、色合いを変えることで一つひとつ違った表情を楽しめます。光にかざしたときに浮かび上がる乳白の揺らぎは、まるで水面のような美しさをたたえています。
江戸硝子、乳白あぶり出し技法、江戸切子という3つの領域において、東京でも最古クラスの継承者である廣田硝子。ひとつのグラスの向こうに、100年を超えるものづくりの時間が流れています。
包み込むようなかたちが、香りを引き立てる
ワイングラスを思わせる、ゆるやかに丸みを帯びた形。手にすっとなじむ丸みが、口当たりを優しく、味わいをまろやかに感じさせてくれます。飲み物を注ぐとグラスの中でその香りがふわりと広がるので、香りを楽しみたい飲み物との相性も抜群。アイスコーヒーやアイスティーはもちろん、夜にはウイスキーや日本酒を少なめに注いでゆっくりと傾ければ、香り高いひとときを楽しめます。
クラッシュアイスとフルーツをたっぷり注ぎ入れれば、丸みのあるシルエットがそのままかわいいフルーツポンチにも、大人っぽいカクテルグラスにも様変わり。ひとつのグラスが、その日の気分や時間帯によって、いくつもの表情を見せてくれます。
100年を超えるものづくり
このグラスに用いられているのは、明治・大正期に盛んだった「乳白硝子」を生み出すあぶり出し技法です。絵付けではなく、骨灰を含んだガラスに急激な温度差を与えることで、乳白色の模様を浮かび上がらせるというもの。金型に吹き込まれたガラスが冷却と再加熱を経て成形される、その一瞬の温度の揺らぎが、そのまま柄として結晶していきます。職人の温度感覚が0.1mm単位で発色を左右するといわれるほど、繊細な仕事です。
一般的にはほとんど流通していない技法を使った貴重なプロダクトで、明治大正時代に人気があった技法は、現代で見かけることができるのはアンティークショップが中心。アンティークショップでは、同じものを複数揃えることが難しかったり、フォーマルな贈り物には選びにくいという声もありました。
市松や十草、水玉といった日本の文様を硝子に落とし込むのも廣田硝子ならではの意匠です。設計された機械の直線ではなく、手仕事だからこそ生まれるゆらぎ。ひとつとして同じ表情のない乳白の揺らぎは、どこか素朴で、見る人の心を癒してくれます。愛用するほどに、その温かみに気づかされるはずです。
職人の手仕事を守り続けた、東京最古の硝子メーカー
1899年、東京・墨田区に硝子食器卸売「廣田金太商店」を創業したことから始まった廣田硝子。ヨーロッパから伝わったガラス製造が日本の美意識と融合し、独自の硝子工芸が花開いた明治・大正期、その最中に生まれました。関東大震災では工場が全壊しますが再建を果たし、2代目が東京硝子製品協同組合の理事長として東京の硝子産業を牽引。戦後、機械による大量生産が主流になっていく中でも、廣田硝子が手放さなかったのは職人の手仕事です。
大きな転機は1980年代。大正時代に一世を風靡した乳白硝子のあぶり出し技法が日本から消えかけていることに危機感を抱いたのが、3代目です。骨灰を原料に急激な温度差で模様を浮かび上がらせる技法は再現が難しく、当時はアンティークショップでしか目にできないものになっていました。試行錯誤を重ねた末に生まれたのが、「大正浪漫硝子シリーズ」です。現在は4代目が「東京の下町・墨田区にしかないものを作り続ける」という姿勢を受け継ぎ、2017年にはすみだ和ガラス館を開館。数々の賞も受賞し、ラグジュアリーホテルにカクテルグラスを提供するなど、ブランドとしての評価を重ねています。
日々の忙しさから少し離れてホッと一息ついてほしい方や、暮らしの変化を迎えている方への贈り物にもぴったりです。引っ越しや新生活のお祝いに、転職や退職という新しい一歩を踏み出す方へのエールに、あるいは結婚のお祝いにもふさわしい一品。丸みのあるシルエットは見た目にも愛らしく、使わない時は食器棚にそっと並べておきたくなる佇まいです。桐箱入りなので、そのまま贈り物としてお選びいただけます。




















| サイズ | 直径約5.5×高さ9.5(cm) |
| 容量 | 約300ml(満杯で350ml) |
| 重量 | 約270g |
| 素材 | ガラス |
| 生産国 | 日本 |
| 箱有無 | 有 |
| 対応機器 | 電子レンジ:×
食器洗浄機:× オーブン:× |
1899年に東京の墨田区で創業した歴史ある硝子メーカー。ヨーロッパ伝来の硝子製造と日本の美意識が融け合った時代に生まれ、関東大震災による全壊も乗り越えて、四代にわたり職人の手仕事を守り続けてきました。大正時代に一世を風靡した「乳白硝子のあぶり出し技法」が姿を消しかけていたことに危機感を抱いた3代目が、試行錯誤の末に大正浪漫硝子シリーズを生み出したことが、大きな転機に。江戸切子・吹き硝子・乳白あぶり出しという3つの伝統技法を今も現役で継承し、大量生産では生まれない「ゆらぎ」と「ぬくもり」を届けています。
| 商品 | 価格(税込) | 在庫 | 個数 | |
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