
漆は、漆の木から採れる樹液を精製した塗料です。日本では9000年以上前から、食器や家具、絵画、装身具など、さまざまなものに漆が使われてきました。
現代ではウレタン塗装やアクリル塗料など、さまざまな塗料が存在します。それでもなお漆が仕上げに用いられ続けているのは、その優れた特性ゆえです。漆は湿気や熱、酸に強く、防虫効果もあります。ものを腐敗から守り、時には接着剤としての役割も果たします。その耐久性の高さから、日本各地の遺跡からは多くの漆器が発掘されています。
漆器には通常、木のお皿やお椀などが土台として使われます。他の塗料は時間の経過とともに徐々に剥がれていきますが、漆は長く残り、ほとんどの場合修理も可能です。
漆器は日本各地でさまざまに発展してきました。福島県の会津塗、福井県の越前塗、石川県の山中塗、和歌山県の紀州塗は、四大産地として知られています。
それぞれの産地には成形や塗り、加飾において異なる技法があり、その土地ならではの文化として何百年にもわたって受け継がれてきました。
例えば、石川県の山中塗では、木地を挽いて成形する木地挽きの技法が用いられています。これは軽く左右対称の器を生み出す独自の技術です。繊細な形と豊かな漆の仕上がりこそが、山中塗が高く評価される理由です。
漆器づくりにはさまざまな技法があります。
拭き漆は、器を長持ちさせながら、木目の美しさを引き立てる基本的な技法です。拭き漆では、器に直接漆を塗る、あるいは漆を含ませた布を用いて塗ります。その後、職人が布で余分な漆を拭き取ります。この工程を何度も繰り返すことで、漆が木地に染み込んでいきます。木の色は徐々に深みを増し、美しい艶が生まれます。
漆器には上品な佇まいがあります。日本では日々の食卓で使われるだけでなく、結婚式や誕生日など、お祝いの席で用いられることも少なくありません。
漆器は丈夫に作られていますが、カトラリーや他の器などで塗装面を傷つけないよう、丁寧にお取り扱いください。また、電子レンジやオーブンでの加熱はお避けください。
漆椀は、さまざまな汁物との相性が良い器です。熱が伝わりにくいため、手に持っても熱くなく、そのまま持ちやすいのも特徴です(日本ではお椀を手に持って食べるのが習慣です)。汁物だけでなく、グラノーラやサラダなど、副菜を盛り付けるのにもお使いいただけます。
柔らかいスポンジと食器用洗剤を使って洗ってください。
クレンザーやたわし、食器洗い乾燥機の使用は避けてください。漆が剥がれる原因になります。
洗った後は、柔らかい乾いた布で拭き上げてください。

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